日常的に消防ホースの点検を行うことが重要です!

千葉県柏市を中心に関東圏で消防設備点検、防災設備工事を行っている防災通信工業です!

この記事では前回(https://careecon-sites.jp/sites/7e12a17f/articles/175809/edit)に引き続き、消防ホース耐圧点検の重要性、点検の手順について説明します。




◆ 消防ホースの点検(耐圧試験)はどのように行うのか?


消防ホースは消火栓などに設置されてから徐々に劣化していきます。火災はいつ起こるかわからないため、いざという時に消防ホースが劣化していると、消火活動に支障をきたす可能性があります。


このような事態を防ぐために、日常的に消防ホースの点検を行うことが非常に重要ですここでは、消防ホースの点検手順について順を追って説明します。



・外観検査


外観検査は、ホースの見た目で確認できる損傷や異常がないかを確認する検査です。以下の手順で行います。


まず、ホースに傷や深刻な汚れがないかを確認します。汚れている場合、見えない部分で傷が発生していたり、汚れが原因で劣化が進行している可能性があるため、丁寧にチェックしましょう。


次に、ホースが櫛がけされている部分や金具の周辺にべたつきや硬化がないかを確認します。また、ホースの内張り材にひび割れやベタつきが発生していないかも重要です。併せて、金具の変形や、金具とホースを固定している針金の腐食も確認します。針金が腐食していると、大きな水圧がかかった際にホースから金具が外れる危険性があるため、特に注意が必要です。



・ 端末部耐圧性能試験


外観検査で異常が見つからなければ、次に行うのは端末部の耐圧性能を確認する試験です。


耐圧試験では、ホースの片側にポンプ、もう片側にシャットノズルを接続します。その後、ホースの定格使用圧力まで徐々に圧力を上げていき、滴下や漏水がないかを確認します。滴下や噴水状の漏水が続く場合は、ホースを交換する必要があります。


試験を安全に実施するためには、ホースと金具を確実に固定し、加圧後には必ずエアー抜きを行うことが重要です。なお、消防点検の際にホースを交換すると、交換後10年間は耐圧試験が免除されます。





◆消防ホースの耐用年数が過ぎる前に早めの点検を


消防ホースは、常に適切な維持管理を行い、緊急時に使用できる状態を保つことが重要です。ホースは時間と共に劣化するため、永遠に安全に使える設備ではありません。



消防ホースの点検は、消防法第17条の3の3に基づき実施されます。この規定では、消防用設備が設置された建物や関係者に対し、年に2回の点検と所轄消防署への報告が義務付けられています。特定防火対象物は年1回、非特定防火対象物は3年に1回の報告が必要です。



点検は消防設備士または消防設備点検資格者が行います。防火対象物の関係者(建物の所有者や管理者など)は、点検に立ち会い、確実に実施されているか確認する必要があります。



消防設備士と消防設備点検資格者は、どちらも国家資格ですが、消防設備点検資格者は点検のみを担当し、消防設備士は点検に加えて設備の工事や整備も行います。



点検を怠ったり、結果報告をしなかったりすると、30万円以下の罰金や拘留の可能性があります。



消防ホースの設計寿命は約10年ですが、使用した場合の耐用年数は約6〜7年です。これらの耐用年数はあくまで目安であり、使用せずに10年経過しても性能を保証するものではありません。



耐用年数を迎える前に、必ず消防ホースの点検を行いましょう。





防災通信工業ではみなさまの消防設備の予防保全をしっかりサポートするために、自社で消防設備点検や消防設備工事を設計から届け出まで一気通貫で行っておりますので、ぜひお気軽にお問合せください!